二十四節気の処暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
2023年の処暑の日本列島は熱中症アラート発令中です
2023年8月23日(水)
処暑の2023年8月23日は札幌で史上最高気温を記録したという。
朝方パラパラと雨が降り予報も午前中はにわか雨だったので今日は午後に行った。自生地到着13時45分。幸いにも驟雨にも会わず、
キンミズヒキ、
メハジキ、
コバギボウシの花が見られ、
センニンソウは多くの蕾をつけていた。
入ってすぐ
ガガイモの花があった。前回は見られなかった
コカモメヅルの蕾がいたるところで目についた。
ミズタマソウ、
ゲンノショウコの花も見られた。
フジバカマは花をつけ始めていたが、何故か香りが無かった。結構強い風が吹いていたので飛ばされてしまったのだろうか。
アカボシゴマダラが久しぶりに見られ、キタテハ、コミスジなども見られた。
シロネはそろそろ花から果実の季節に移りかけているようだが、相変わらず葉腋には満艦飾に花をつけていた。
春に荒川河川敷の耕作放棄地の道場が原からハナムグラを採ってきて庭に植えた。その中にコシロネがあったようだ。
左上は5月3日に道場が原から移植。鋸歯のある葉の植物(コシロネ)が真ん中に入っている。右上は5月17日。大きさが逆転し、ハナムグラよりコシロネが大きくなっている。
7月になったらオカトラノオ属が伸びてきて小さな花穂をつけた。コシロネは茎も葉も多かったが高さは自生地の半分くらいで葉も花も小さかった。生育地が違ったせいと思っていたが、根元から分枝して多くの茎を出している。極端なのは写真のように対生していた。確認すると3株から多くの茎と葉を出しているようだ。将にヒメサルダヒコ(コシロネ)だった。
野草図鑑のヒメサルダヒコの項に「茎の下半部は寝て地表をはい回り、枝が多く、云々」とあった。まさにその通りで茎の下の方から分枝していた。そしてネットには「茎が直立、分枝しないか少数の短い枝を出す型をコシロネ、茎がさかんに分枝し、枝も茎と同じ高さまで伸びるものをヒメサルダヒコというが、生態型にすぎないと思われる。(日本の野生植物)ともあった。
生態型(せいたいけい):生物が特定の環境に適応するうちに,遺伝的に固定した形態学的・生理学的な特徴。
このところ自生地にもヘクソカズラが見られるようになり、この日も一部で花をつけていた。
そろそろシーズンに入り、白花ヘクソカズラも花をつけているか帰りがけに見ていく予定をしていた。実生から育てているのはツルは伸びてきたがチョット細すぎて特徴の三角形の合成托葉ももう一つはっきりしない。
でもこれはしっかり見守るとして、今日のはツルが伸びているのは前回確認済みなので問題の花だ。何とか白花だけがついていて欲しいと願いを込めて見に行ったら願い通り白花をつけていた。
ミズタマソウは鴨川べりでは草全体が見られる。特徴の白い毛が生えた子房は花の後にハッキリ見られるので楽しみだ。
処暑(しょしょ):気象庁は9月1日(金)に夏の天候のまとめを発表し、1898年から統計を開始した日本の平均気温偏差は2023年は+1.76で過去最高を記録したという。これまで最も高かった2010年の+1.08を大幅に上回っている。 2023年9月5日作成