二十四節気の大雪に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

最高気温は20℃との予報の2023年の大雪でした

2023年12月7日(木)

一面の青空
2023年12月7日の大雪は最高気温が20℃になる予報だった。11時20分に着いた桜草公園は一面の青空が広がり暖かい空気に包まれていた。いつもの方向に富士山を探したがかすみの彼方だった。
40号線堤防の不法投棄の古タイヤは撤去されていた。
コセンダングサ
青々とした土合1横堤は冬の日をいっぱいに浴びてコセンダングサが繁茂。花の季節は終わってヒッツキムシのオンパレードで触ったらたちまち針の山だ。
この植物は北アメリカ原産で、世界の暖帯から熱帯にかけて広く分布するようだ。日本には明治時代に確認された帰化植物で、キク科センダングサ属の一年草。今荒川河川敷に一番多くて侵略的外来生物に指定されてもおかしくない。

ジョロウグモ表
ジョロウグモ裏
コセンダングサの群生の上にジョロウグモが網を張っていた。秋には自生地でもいたるところで見られるが多くは裏側が見られ、表は見られる確率が少ない。今回は開けた処だったので表側にも回って撮ることができた。
表側の腹部に黄色と暗青色の縞模様のある大きなクモ。いたるところで普通に見られる。目の細かい複雑な円網を張る。

第1次指定地ではユウガギクが、第2次指定地ではノコンギクがそう果をつけていた。
ユウガギク ノコンギク
左のユウガギクの冠毛は0.25oでほとんど分からない。右のノコンギクの冠毛は約5o

お知らせ
A区
自生地はオギの穂がほとんどが旅立ってすっかり枯れ姿になっていた。そしていつものように各区の中のオギの刈り倒しが始まっていた。
地上から50cmくらいの所から刈られているが、これは自生地を愛して止まなかった青木さんの進言が守られている結果だ。
オギの穂
来年1月10日(水)予定の草焼きに関する告知があったが、なんと「桜草公園駐車場使用制限のお知らせ」の看板が2枚立っていただけだった。
看板は中央観察路入口とB区の公園側の角の自生地内に立てられていた。文面からすると桜草公園の駐車場の入り口ともっと先の事務所の前辺りに立てるのが当然だ。こんな簡単な事は組織の枠にとらわれずに現場での話し合いで解決すべきことだと思うし、利用者の立場に立った仕事が望まれる。
驚いたことにヒメジュウジナガカメムシがA区の柵の杭にまだ残っていた。数は少なくなったが杭ごとに密集している。ついていたツル植物が同定できないでいたが、カナムグラとセンニンソウで間違いはない。今日虫がついていたのはカナムグラのツルだ。

昨12月6日にはさいたま市議会の一般質問で久保美樹議員がサクラソウ自生地の保全について一般質問してくれた。他の議員さんとは違って本当に身近な事を取り上げてくれるので支援者が多く傍聴に来ていた。

大雪(たいせつ):大雪の七十二候の次候は熊蟄穴(くまあなにこもる)ですが、今年は木の実が不作のようで今まで目撃されなかった所にも熊が出没し、アチコチで被害が報じられていました。この頃はさすがに少なくなったようです。  2023年12月13日作成