二十四節気の芒種に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

芒種の田島ヶ原に希少種のノジトラノオが多く見られます

2024年6月5日(水)

ノジトラノオ
この日は絶滅危惧U類(VU)のノジトラノオが多く見られた。荒川河川敷ではオカトラノオ属が少なくなった上にほとんどが雑種のイヌヌマトラノオになっているだけにノジトラノオは本当に貴重だ。
芒種の自生地はオギが背丈以上に伸びだして観察路からは左右の展望が効かなくなった。
今の季節は自生地にとっては保護の時期になり、観察路もヨシやオギなどを自然に任せているようだ。そんな事も影響しているのだろう、久し振りにセッカやオオヨシキリの声もすぐ近くで聞こえた。

ノジトラノオ
E区の奥の方にはノジトラノオのような形の花穂が多く見られます
ノカラマツ
ドクダミ
地味ながら絶滅危惧種のランクではサクラソウより上のノカラマツが全域で花を咲かせ始めている。
ドクダミはドクダミ科ドクダミ属の一属一種の三大民間薬の多年草。独特の臭気と日影の部分に生育する事が多いのであまり好まれない。花は真ん中の花穂に集まっていて雌しべ1の雄しべ2で黄色く見えるのは葯だ。白い花弁状に見えるのは包んでいた総苞片だ。

クサノオウ
クサノオウを見るたびについ花の後ろ側を見てしまう。早落性の萼が付いていないか確かめてしまうのだ
ママコノシリヌグイに来ていたコメツキ
花の後ろに何かありそうで写真を確かめたが萼ではなさそうだ。
左上はママコノシリヌグイに来ていたコメツキムシ。コメツキムシは、昆虫綱コウチュウ目に属するコメツキムシ科に属する昆虫の総称で、和名をコメツキムシとする種はないという。
マルハナバチ
夏の太陽が照り付けた爽やかな自生地を一周してB区の事務所近くに戻ってきた。
いつもとは違って駐車場の植え込みの小木が多くの虫を集めて賑やかだった。近付くと漂わせた芳香がむせかえるほどの香りで何なのだろうかと考えた。
満開のネズミモチだった。いつもは向かいの事務所側の植え込みの大きなトウネズミモチが存在感を示して満艦飾に花を咲かせ、虫を集めているが、この日はまだ蕾の状態でひっそりしていた。
吸蜜に来ていたクマバチの顔がアップされて面白い。でもこんな小さな花なのに花の根元に穴をあけて盗蜜しているようだ。122

土合小花壇
帰路いつものように新開小学校のサクラソウの鉢植えを見て、土合小学校の花壇に行ってみた。
時間は12時少し前だったが、花壇はほぼ眼の前のハナミズキの陰になっていた。これならわざわざ遮光ネットを張る必要も無さそうなので、少し様子を見ようと思う。
プランターに植え放しのツルボはついに土手で見られたような形にはならなかったが、秋には花をつけてくれるのかチョット心配になってきた。

小満のレポートに載せた役員選出については6月17日現在何の連絡も無いので不明。

芒種(ぼうしゅ): 稲や麦など穂の出る植物の種を蒔く頃のことだったようだが現在は田植えは一ヵ月くらい早くなっている。 稲の穂先にある針のような突起を、芒(のぎ)というが、これも現代の稲には無い方が多いようだ。 2024年6月17日作成