二十四節気の霜降に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
サクラソウ自生地のユウガギクが見事。是非見に来て下さい
2025年10月23日(曇後晴)
2025年10月23日の霜降は前日が12月並みの寒さで、暖房をつけるようだったが、霜降の23日は昼頃から陽射しが戻り気温は19℃と過ごしやすかった。
サクラソウ自生地はまさにユウガギクの里だった。これだけ見事なのは久し振りだった。特に駐車場から入った中央観察路が見事だ。是非来てみるといい。セイバンモロコシ全盛の荒川左岸堤防では見られなくなった野菊の群生だ。
ユウガギクは6月頃から観察路の両側でチラホラ咲き始め、10月が盛りだが、例年だと初旬の寒露が一番の盛りで、霜降になるとノコンギクとの共演になるようだが今年はノコンギクはまだほんの少しだ。暑かった夏そして急に冷え込んだ10月中旬に草花も途惑い、虫たちもあまり見なかった。
ユウガギク(柚香菊)は山野に生えるキク科の多年草で秋の野菊の一つ。葉は薄く両側に3〜4対の切れ込みがあり、花茎は細く長くて横に広がる。冠毛はごく短い。柚の香りがするのが名の由来というが群生していてもほとんど感じない。
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| ヤマトシジミが来ていたが他はキタテハくらいだった |
まだ果実は付いていません |
キク科は約900属15,000〜20,000種を含む最大の科といわれ、ユウガギクはキク亜科シオン族ヨメナ属に分類されていたが、エングラー体系でのヨメナ属はAPGVではシオン属に統合されているようだ。
面白い花を咲かせる
コメナモミが鴨川沿いのA区で多く見られた。
コメナモミはキク科メナモミ属の1年草で、 茎、葉に白い長毛が密生する。葉は対生する。頭花は散房状につき、直径約2p、黄色。総苞片は5個、開出して腺毛が生え、ヒトデのように見えて面白い。
レモンエゴマは全域で見られるようになったが、まだまだ鴨川側が多い。レモンの香りがあまりせずエゴマとの区別が難しい。
トネアザミは別名タイアザミ。関東地方には普通。ナンブアザミの変種で根生葉は花期にはない。頭花が横向きになるものはほとんど見られず、上向きに咲く方が多い。ナンブアザミ系統であり、総苞片が反り返るが、総苞片の長さもやや短く、くも毛があるものが多く、中片に腺体があってやや粘る。
霜降(そうこう): 二十四節気の第18。現在広まっている定気法では太陽黄経が210度のとき(黄道十二宮では天蠍宮の原点に相当)で今年は10月23日。霜が降りるにはまだ早い。2025年10月26日作成