二十四節気の芒種に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
最高気温が29℃の真夏並みの芒種でした
2011年6月6日(月)
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特別天然記念物の碑で歓迎の囀りのホウジロ |
高い電線の上で思いっきり囀るホウジロ |
朝から青空が広がり日中の最高気温は29℃まで上がった。
9時45分に自生地についた時にホウジロの鳴き声が聞こえた。声の方を探すとなんと特別天然記念物の石碑の
上で囀っていた。歓迎の意と気をよくして観察路に入った。帰りにはいつもの電線の上でより大きな透き通った声で囀っていた。
園内のオオヨシキリはかまびすしい声はすれども姿は見えずだったが囀りはやはり姿が見えた方がいい。
昨夜かなり強い雨が降ったので念の為に長靴を持ってきた。6月1日には観察路の真中あたりが冠水していてE区
際の観察路しか歩けなかったが、今日は一部ぬかるみはあったが水が溜まっているところは無かった。
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茎に毛が多くノジトラノオらしき |
まっすぐ立ってヌマトラノオらしき |
ノジトラノオの雑種がアチコチで花穂を付け始めていた。早いものは白い蕾を付けていたがまだ花は無かった。
去年は渡良瀬遊水地に行ったり、自然教育園のイヌヌマトラノオを観察したりしたが、自生地のは何なのかは
分からず仕舞いだった。外見的特徴だけではナカナカ分からないし、これだけ集中してあると雑種を作り易いのも事実だろう。
愛知教育大渡邊幹男教授が発見したというノジトラノオと
ヌマトラノオの交雑種のノジヌマトラノオは如何にも繊細で自生地には見られない。自生地のはどうしてもイヌヌマトラノオの
可能性が大だ。
でも今日見たうちででもかなり茎に毛が多いのもあったので花穂の先端の線形の苞の有無と併せてよく観察し
ていこう。
アカネ科の
ハナムグラは最盛期は過ぎた
ようでほとんど見られなかったが、C地区ではまだ多く花を付け双頭状の小さな果実も多く見られた。
マメ科の
クララが花とは思えない花を付けて
多くの花穂をたわませていた。でもこの花が蝶形花とはどうしてもなじめない。
右の写真はハナムグラの群生。小さな果実もたくさん付いています。下は角笛のできそこないみたいなクラ
ラの蝶形花
キンポウゲ科の
ノカラマツが伸び出し
て白い蕾を多くつけていたがこれもまだ花の咲いているのはごくごく一部だった。
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これから全盛のノカラマツ |
アスバラに似たシオデの若芽 |
鴨川側の斜面の除草が行われていたが、ユリ科の
シオデだけが3〜4本残されていた。シオデの若芽はアスパラに似てヤマアスバラとも言われる。
秋田ではシオデをヒデコとも言い、若い男女が山菜のシオデを採る時に歌ったと言われるヒデコ節があるよう
だ。
芒種(ぼうしゅ):6月5日頃、昔はこの頃が稲の種まきに時期だった。稲作が早くなった現代とは約一ヶ月のず
れがある。
そして今年は旧暦の端午の節句だ。節句は季節の節目(ふしめ)となる日で、江戸時代に定められた5節句の一つ。
1月7日の七草を除いては3月の桃の節句、5月の端午の節句、7月の七夕、9月の重陽の節句といずれも月と日が重なる。